AJMC 一般社団法人 全国医学部長病院長会議

  • 〒113-0033  東京都文京区湯島1-3-11 お茶の水プラザ4F/会議室8F
  • 03-3813-4610
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専門委員長・WG座長ご挨拶

専門委員長・WG座長ご挨拶

専門委員会・ワーキンググループ

専門委員会の任務

専門委員会は、それぞれの分担事項について会議の諮問に対し答申を行うものとする。
専門委員会の委員長は、総会及び理事会に出席して担当事項について報告し、意見を述べることができる。
専門委員会の委員長は、各専門委員会相互の横断的連携、自主性、整合性を図るために委員長会を置くことができる。
委員長会は、委員長を互選により選び委員長は会議の内容と結果を総会及び理事会に出席して報告し、意見を述べることができる。

専門委員長会 委員長

専門委員長会 委員長

山形大学医学部 山下 英俊 医学部長(眼科学)
このたび全国医学部長病院長会議の専門委員長会委員長に就任しました。
全国医学部長病院長会議は、医学における教育、研究、診療、社会貢献など広い分野で活動し、オピニオンを発信しております。現代日本では、医学、医療は社会的にも大きな注目をあつめており、医学部・医科大学は日本における医学・医療を国民のために発展させる大きな責務をもっております。これまで医学・医療のプロフェッショナルとして日本の医学部・医科大学は真摯な努力と達成してきた成果によって社会的にも信頼を勝ち得ております。しかし、医学部・医科大学を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。医学教育の変革、診療や研究のルールの変革などです。これに対応するために多くの専門委員会が全国医学部長病院長会議で活動しております。それぞれの分野を担当する専門委員会をまとめて専門委員会の間の相互の連携を図る組織が専門委員長会です。すなわち、新井一会長の卓越したリーダーシップのもとに一般社団法人としての本会議が社会的責任を果たすための有意義なオピニオンを発信するために、いろいろな専門委員会が知恵をだしあって協力しあい、整合性をもった意見を社会にむかって発信するために専門委員長会は活動したいと考えております。

医学教育委員会 委員長

医学教育委員会(卒前・卒後) 委員長

山形大学医学部 山下 英俊 医学部長(眼科学)
本委員会は、医学教育を卒前から卒後にいたるまで統一したコンセプトで一貫したシステムとするために、構成しているWGの委員の先生方に一同に会していただき、検討することを目的としています。委員会を構成6つのWG担当分野は、医師養成のグランドデザインの策定、医学生の学力に関する検討、国家試験改革、新専門医制度、医師臨床研修、新設医大対応の検討など多岐にわたっており、多くの重要な課題について検討します。そのため、各WGが連携して全国医学部長病院長会議の医学教育に関する方向性をしめすベクトルを全国医学部長病院長会議にお示しできるように頑張ります。

医師養成のグランドデザイン検証WG 座長

医師養成のグランドデザイン検証WG 座長

群馬大学医学部 和泉 孝志 理事・副学長(生化学)
「医師養成のグランドデザイン検証WG」は平成17年6月に設置されたWGで、平成19年9月に初版の「我が国の医師養成システムのあり方のグランドデザイン」を発刊し、その4年後の平成23年12月に「医師養成の検証と改革実現のためのグランドデザイン―地域医療崩壊と医療のグローバル化の中で―」を第2版として発刊しました。平成24年には第2版に書かれた提言内容が広く理解されて実際の医学教育の場で実現してもらうために「医師養成グランドデザインへのAction Plan」を作成しました。更に、Action Planのなかで提言された課題を実行に移すために、平成26年7月には、医学生が全ての医療施設において一定のルールに従い、有効かつ安全な臨床実習を実施し、優れた医師を育成していく環境を整備し、それが一般国民に広く受け入れてもらえるように「診療参加型臨床実習のための医学生の医行為水準策定」を纏めて報告しました。平成28年5月には、各大学医学部での臨床実習の実態に関するアンケート結果を収録した「現状に関するアンケート集計結果報告書」を発表すると同時に、医師養成グランドデザイン第3版として「医師養成の質保証と改革実現のためのグランドデザイン―全国医学部長病院長会議の立場から―」を発刊しました。今後とも、これら“医師養成グランドデザイン”や“Action Plan”などの検証を行うことにより、日本における一貫性と継続性及び国際性のある医学教育と医療改革の前進、更にそのための医師養成の改革の実現に向けて、活動を行う予定です。

医学生の学力に関する検討WG 座長

医学生の学力に関する検討WG 座長

東京慈恵会医科大学 福島 統 教授(医学教育学)
本ワーキンググループでは、平成24年11月、平成25年12月、平成27年3月、平成28年1月の4回にわたり、全国80大学での学年在籍者数、留年率、休学率、退学率をはじめ、入試成績、共用試験CBT・OSCEの評点、国家試験評点の推移を調査している。調査データは2005年から取集を始め、2008年以降の医学部定員増の影響を含め調べている。定員増以降、1年生、2年生の留年率と休学率が高くなってきている。入学者を卒業に足る能力を獲得させ、かつ6年間でストレート卒業させるためには、低学年(特に1年生と2年生)での学修支援、学生支援が重要課題であることが明らかになってきている。また、4年制大学の学生調査からも1年生、2年生はキャリア教育の視点からも重要な時期であることが知られている。低学年での学生支援は重要な医学教育上の課題である。低学年への学生支援での各医学部での取り組みについても調査を続け、全医学部でその経験(good practice)を共有できるように調査研究を行っていきたい。今までの調査では、入学定員増に見合った6年生の在籍者数が確保されることを確認している。今後とも、6年生の在籍数を注視していくとともに、低学年での学修困難への対応について検討を続けていきたい。

国家試験改善検討WG 座長

国家試験改善検討WG 座長

和歌山県立医科大学附属病院 山上 裕機 病院長 (消化器外科)
2016年2月6日~8日に実施された第110回医師国家試験は、受験者数9,434名のうち8,630名が合格し、合格率の全国平均は91.5%でした。 高い合格率ですが、例年に比べて試験問題の内容が容易というわけではなく、難問も適所に配備した「標準的」な難易度であることは、一般問題と臨床実地問題の得点率(一般問題:62.5%、臨床実地試験問題:64.6%)からもうかがえます。さて、現在、医師国家試験は、卒前教育・卒後臨床研修などの一連の医師養成過程の中に位置付けられており、医療を取り巻く状況と医療の進歩に合わせ、その都度改善が行われています。本WGは、毎年、「医師国家試験に関するアンケート調査」を独自に行い、このアンケートの結果に基づいて厚生労働省など関係機関に要望書を提出し、医師国家試験の改善に向けて活動しております。
 また、以前より日本の医学教育において、臨床実習の時間と内容という面で不十分であることが指摘されていることから、臨床実習の質の確保と、より充実した診療参加型臨床実習の実地が可能となるよう、コンピューターを用いた共用試験(CBT)と客観的臨床能力試験(OSCE)からなる教養試験の資格化に取り組んできました。その結果、OSCEの医師国家試験導入につきましては、模擬的患者・評価者・実施場所の確保が難しいことから見送られましたが、一方で、臨床実習修了時にOSCEを導入することについての準備は進められるに至りました。国家試験への臨床能力評価の導入は、今後の状況を確認した後、改めて議論を行う必要があると考えます。さらに、昨年の2015年度からは各医学部で定めていた臨床実習開始前CBTの合格基準が統一されたことにより、医師国家試験と共に、CBTも医師養成課程として位置づけられ、2018年の第112回試験からは全国の医学部においてCBTの導入が決定しております。
 次回、111回医師国家試験は、4年に一度の改訂となる医師国家試験出題基準の改訂年です。本WGは、今後も引き続き、医師国家試験の現状と今後のあり方について検証を重ね、その結果を基に関係機関に改善点を要望していく所存ですので、皆様の建設的意見をお寄せ頂きますよう宜しくお願い申し上げます。

卒後臨床研修検討WG 座長

卒後臨床研修検討WG 座長

山形大学医学部 山下 英俊 医学部長(眼科学)
医学教育委員会を構成する中の1つのWGです。卒後臨床研修の現状と今後の在り方を検討します。新医師臨床研修制度が平成16年度に導入され、すでに12年が経過しました。その影響は医療界に多大な影響を及ぼしています。卒前教育の充実、専門医制度の整備とあいまってこの制度を検証し、ゼロベースで検討することを提言として平成25年12月に厚生労働省、文部科学省に全国医学部長病院長会議から提出しております。日本の医療の発展のために、どうするべきか、検討していきたいと考えております。

専門医に関するWG 座長

専門医に関するWG 座長

山梨大学 島田 眞路 学長 (皮膚科学)

この度、小川彰先生の後任として専門医ワーキンググループ座長にご指名いただきました山梨大学学長の島田眞路です。日本皮膚科学会理事長/日本専門医機構社員として、この度の機構の人事刷新に取り組んでまいりましたので、そのことを評価して頂いたものと思っています。
 池田康夫理事長率いる日本専門医機構は質の高い専門医を養成するという目的は良かったのですが、その裏には学会否定の思想が隠されており、折に触れこれが表にでてきて混乱しました。
 機構発足当時から、基本領域18学会専門医でさえ「学会が養成してきた専門医は質が低い」、「学会が専門医をつくるのはCOI利益相反」と学会批判が繰り広げられました。
 従って、機構運営の根幹である「社員」から学会は外されていました。2年前やっと「社員」となった後も、財務など重要事項は社員総会では「報告事項」であり、「審議事項」ではないと、議論も打ち切られることが続きました。

本年2月、日本医師会から「2017年4月から新専門医制度を開始すると地域医療崩壊の危険がある」との表明がなされました。その後、各種病院団体などから同様の懸念が表明されましたが、3月、4月の社員総会で機構は内科学会、外科学会、産婦人科学会、整形外科学会などと共に「地域医療の崩壊はない」とそのまま進めようとしました。脳神経外科学会、眼科学会や我々の皮膚科学会はこれに反対、「一度立ち止まるべき」と主張しました。6月に2度開催された役員選考委員会(10名で構成)で池田理事長など、理事22名中18名は退任、20名の新しい理事が選考されました。脳神経外科学会の嘉山孝正理事長や私も外科系代表委員(12学会中2名)としてこの決定に参画しました。

今月7月4日新たに発足した吉村博邦理事長率いる新生機構は、「学会とのコミュニケーションを重視し、対等の立場で専門医を養成する」と宣言されました。
 これは池田体制が根本的に変化したことを示しています。つまり、学会や本会議と強調していける体制が整ったことになります。よりよい専門医制度をつくっていくため、力を尽くしたいと考えています。

新設医大対応ワーキンググループ座長

新設医大対応ワーキンググループ座長

岩手医科大学 小川 彰 理事長 (脳神経外科学)
一県一医科大学構想で医学部入学定員は昭和56年8,280人となり当時の目標医師数150人/10万を達成した。医師過剰への危惧から「過剰を招かないよう配慮」(昭和57年閣議決定)として、平成15年医学部入学定員を7,625人に削減し、この定員が平成19年まで続く。この間、「医師臨床研修制度」発足などの影響を受け、医師不足、医療崩壊が顕在化した。これを受け、平成20年「緊急医師確保総合対策」「医師確保総合対策」で、今まで認めて来なかった医学部定員増を認め平成28年には定員9,262人にまで増員した。
 国は重い腰を上げ、平成27年「医療従事者(医師)需給に関する検討会」を立ち上げた。平成28年の「中間とりまとめ」では2024年(平成36年)には医師の需給が均衡に達する事が明らかとなった。という事は6年前の2018年には定員削減しなければ医師過剰を来すことになる。
 この状況の中、国は「東北地方における復興のための医学部新設」、「国家戦略特区による国際的な医療人材の育成のための医学部新設」として新たな医学部設置への道を開いた。定員削減が要求されている時代に、新たな医学部を新設するという全く真逆な政策を推進する国の矛盾に満ちた政策を検証したい。

医学教育の質保証検討委員会 委員長

医学教育の質保証検討委員会 委員長

順天堂大学 奈良 信雄 特任教授(医学教育学・血液内科学)
分野を問わず、高等教育の質保証の重要性が指摘されている。とりわけ、国民の健康を維持し、増進する役割を担う医師を養成する医学部教育では、質保証が欠かせない。この趣旨に則り、全国医学部長病院長会議、文部科学省等の支援により、平成27年12月1日に日本医学教育評価機構(JACME)が発足し、医学教育の分野別評価を通して、医学部における教育の質を保証することになった。実際、これまで分野別評価を受けてきた医学部では、着実に医学教育の改革がなされ、国民の期待に応え、かつグローバル化に対応できる医師の養成が進められている。
 本委員会は、分野別評価制度について検討し、JACMEの立ち上げに貢献した。これからの使命としては、JACMEによる医学教育分野別評価を検証すること、並びに医学部教育にとどまらず、医師養成には卒前・卒後の一貫した教育が重要であるとの観点から、大学院教育、臨床研修医教育、場合によっては専門医教育、生涯教育のあらゆる局面における質保証を継続して検討していきたいと考える。
 本委員会の活動を通じて、わが国の医学教育が一層向上し、世界に貢献できる有能な医師が輩出されることを目的とする。引き続き、全医学部、文部科学省、厚生労働省等と緊密な連携をとりながら、シームレスな医学教育の構築に貢献したい。

共用試験検討委員会 委員長

共用試験検討委員会 委員長

獨協医科大学 稲葉 憲之 学長 (産科婦人科学)
この度、中谷 晴昭委員長の後任として共用試験検討委員会の委員長に推されました獨協医科大学の稲葉 憲之であります。現在、獨協医科大学の学長、獨協学園の理事をしております。専門は産婦人科でありますが、学長就任後のこの6年間は学長職に専念しており、手術室に足を向けたことは皆無であります。若干寂しさも覚えますが、これはこれで大変有り難い事でもあります。
 このような時に現在の委員長である中谷 晴昭先生から共用試験検討委員会引き継ぎのお話がありました。中谷先生には千葉大学医学部時代種々暖かいご指導を頂いており、すでに既知の間柄であります。更に恩師とも言うべき寺野 彰獨協学園理事長のご推薦・ご指導があり、実現した人事であろうと拝察致しております。
 本委員会では、文部科学省・厚生労働省からのご支援、共用試験実施評価機構のご協力をいただき、臨床実習前の段階で学生の医学的知識及び基本的診療技能と態度を評価する共用試験を利用し、医学生が臨床実習に進むことが可能か 否かを全国統一基準で判定して資格化するという質保証システムを構築いたしました。
 この質保証システムの実施により、合格した医学生に「Student Doctor認定証」を発行しておりますが、国民の皆様の理解が得られ、我が国の医学教育の充実が期待されているところでございます。
 今後、共用試験検討委員会としましては、新たに卒業時OSCE実施後についての検討も必要となると考えておりますが、委員長としての職務を忠実に遂行していく所存でありますので、関係各位の暖かいご指導・ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。

医学部大学院のあり方検討委員会 委員長

医学部大学院のあり方検討委員会 委員長

東京大学医学部附属病院 齊藤 延人 病院長 (脳神経外科学)
我が国の医学教育の中で、大学院は研究の側面を主に担い、MD研究者を育成するという点でも大きな役割を果たしてきました。しかしながら、平成16年の初期研修必修化以来、医学部の卒業生は臨床研修を優先するようになり、医学部卒業後すぐに大学院に入る人が減り、全国の大学でMD出身の基礎医学研究者が激減しました。そもそも学部教育は医師の養成のために多くの時間を割く必要があり、学部のうちに研究を開始する他学部と比較すると、研究のスタートが遅れるという課題が以前からありましたので、これらの事態はますます基礎研究離れを招き、日本の医学研究の地位低下を来たしかねない大きな課題となっています。一方で、大学院大学化した一部の大学では、臨床系教室を中心に大学院生を確保しているようにも見えますが、やはり臨床修練との兼ね合いで研究の時間の確保が大きな課題です。この上さらに新しい専門医認定制度が始まると、大学院として研究をしている時間を専門研修の時間にカウントできない可能性があり、両立が難しくなってきます。さらに、修士課程の学生確保には他学部との競争もあります。和泉前委員長から引き継ぎこれらの課題を検討し、医学部大学院のあり方を提言していきたいと考えております。

動物実験検討委員会 委員長

動物実験検討委員会 委員長

名古屋大学 門松 健治 医学部長(生化学)

地域医療検討委員会 委員長

地域医療検討委員会 委員長

大分大学 守山 正胤 医学部長 (分子病理学)
本年度より地域医療検討委員会の委員長を拝命いたしました。地域医療が抱える問題は一様でなく、地域ごとに異なった課題が存在すると考えています。つまり大学が地域医療に果たす役割は都会と地方で必ずしも同じでなく、従って、地域の特性を踏まえたきめの細かい議論が必要であると思います。地方においては、何と言っても大学に医師が残るしくみ作りがすべてに優先する課題です。当然ながら卒後臨床研修制度のあり方、専門医制度のあり方も含んだ包括的な対策を検討する必要があると思います。そして、それらを踏まえた上で、地域の病院との連携のあり方、多職種連携のあり方、そして地域枠学生の卒後キャリア形成の問題を考える必要があります。一方、都会においても、現状の医師不足は地方ほどではないものの将来は地方以上の高齢社会到来が指摘されており、大学以外の大病院との関係など地方とは異なる課題があると思います。小林前委員長のご指導を頂きながらこれらの諸課題への対策に有用な調査とそれに基づく提言を発信して参りたいと存じます。皆様のご指導とご支援を頂けますようによろしくお願い申し上げます。

大学病院の医療事故対策委員会 委員長

大学病院の医療事故対策委員会 委員長

昭和大学 有賀 徹 名誉教授 (救急医学)
新たな執行部の下においても、引き続いて標記委員会の委員長を拝命いたしました。この分野における喫緊の課題は、先の医療法の改正に伴う「法に定義された医療事故についての調査制度への対応」です。すなわち、そのような事例に遭遇した医療機関の管理者は、医療安全調査機構に事例の報告を行うとともに、院内での事故調査委員会を開催するなどが課せられました。大学病院の管理者も然りです。また同時に、大学病院や都道府県医師会などはそのような状況において、該当の医療機関を支援する役割を果たすことも求められています。全国医学部長病院長会議では日本医師会との意見交換などを通じて、各地域に所在する大学病院と都道府県医師会とは支援団体として多岐に渡る作業を遂行する上で充分な協力体制を構築していくことについても議論をしてきました。そこには、法の趣旨は医療事故の再発防止などを通じて、確かに医療安全を強化し、医療の質向上を図ることではありますが、法曹の立場からは、本制度をこの目的ではなく、自らの都合に合わせる向きもなくはないことについての議論も含まれています。従って、本制度についての課題は恐らく多々指摘できるでしょうが、まずは正しく法に則った事例について整然と報告することと、法の目的に沿った報告書を作成することとがポイントであると考えます。これらには、それなりの熟練が求められるでしょうが、このことについて大学病院などはよい助言者となり得ます。このように委員会では、本制度に関する課題などについて論ずるとともに、臨床現場で働く医療者、病院の管理者、そして患者やその家族ら、全ての関係者間における信頼の構築を旨とする医療のあり方などについても論考を進めていきたく思います。関係の各位には多大のご指導を賜りたく、引き続き宜しくお願い申し上げます。

大学病院の医療に関する委員会 委員長

大学病院の医療に関する委員会 委員長

千葉大学医学部附属病院 山本 修一 病院長(眼科)
大学病院の経営環境は悪化の一途を辿っています。国家財政の危機的状況から診療報酬の増額は期待すべくもなく、また消費税の補填不足問題は解決の糸口すら見えません。
 その一方で、医療安全や臨床研究など大学病院に対する規制(締め付け)は厳しくなるばかりです。もちろん、大学病院の医療に対する国民の期待が大きい事の反映ではありますが、これらの規制(締め付け)に対する財政的裏付けは、今のところ、皆無です。必然的に医業収入から支出する他ありませんが、その収入を増やす術はあるのでしょうか?
 急速な社会の高齢化を受けて、大学病院が担う医療はかつてないほど難度の高いものとなってきています。高難度の医療はすなわち、多くの医療資源投入を意味し、医業支出の増加を余儀なくされます。そして、これは国の医療費抑制策とは真逆の動きとなります。
 大学病院の医療はどこへ向かうのでしょうか?
 ひとつ確かな事は、大学病院は国全体の医療としても地域医療としても、最後の砦であることです。私たちは確固たる信念を持ち、国民に最高の医療を届けられるよう前進しなければなりません。

DPC(包括評価支払制度)に関するWG 座長

DPC(包括評価支払制度)に関するWG 座長

東邦大学医学部 小山 信彌 特任教授 (医療政策・渉外部門)
DPC(包括評価支払制度)に関するWGの座長の東邦大学 小山信彌です。本ワーキンググループは大学病院の医療に関する委員会の下部組織として、DPCに限らず、診療報酬全般の問題に関して検討する委員会です。平成26年度の診療報酬改定では、大学病院の「医師事務補助加算」を収得することができました。会員の皆様のおかげであると感謝申し上げます。30年度改定は、診療報酬と介護報酬のダブル改定で、しかも消費税改定が延期されたため、今回よりもさらに厳しい改定になるものと考えている。次期改定の主題はやはり7:1の問題と考えます。今回評価項目としてC項目が追加されましたが、さらに大学病院の正当な評価が得られるような項目である移植に関しても、提案していきたいと考えております。また、DPCは、いよいよ調整係数がなくなりますが、大学病院係数ともいえる、Ⅰ群の係数をさらに充実するような診療体制を組んでいただくように、アンケート調査を行いながら、情報提供をしていきたいと考えております。
 皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

経営実態・労働環境WG 座長

経営実態・労働環境WG 座長

北里大学病院 海野 信也 病院長 (産婦人科学・周産期医学)
大学病院に対する社会の期待はきわめて大きく、地域医療、災害医療等、果たすべき役割は拡大の一途となっています。平成27年度の医療事故調査制度の開始、平成28年度の特定機能病院の要件の改正にみられるように、特に医療安全体制の確保、診療の質の担保が強く求められています。このような強い要請に応えることのできる体制を整備するためは、経済的な裏付けが必要ですが、それについてほとんど考慮されないまま様々な施策が進んでいると言わざるを得ないのが実情であり、平成26年度改定で危機的状態になっていた大学病院の経営はさらに厳しい状況に追い込まれつつあります。経営状態の悪化は、職員の労働環境の改善という本来進めるべき事業にも大きな影響を与えます。
 本WGの主要な事業は、2年に1度の大学病院経営実態調査を実施し、その結果を詳細に分析し、各病院の現場にフィードバックして情報の共有をはかること、そしてそれを現場で活用していただくことです。またこの調査には次回診療報酬改定に向けた全国医学部長病院長会議としての情報収集という面もあります。しかし、大学病院の置かれている厳しい状況を考えると、今期はそれだけにとどまらず、今後の医療に関わる諸施策が各大学病院の発展と医療全体の向上につながっていくために改善すべき課題を整理して提言を作成し、社会啓発及び行政への働きかけを行うことも必要と考えられます。
 皆様のご協力とご指導をよろしくお願い申し上げます。

臨床研究・利益相反検討委員会 委員長

臨床研究・利益相反検討委員会 委員長

徳島大学医学部 苛原 稔 教授(産科婦人科学)
本委員会は、大学や主要研究機関などのアカデミアにおける利益相反(COI)マネージメントの在り方や医学研究に関する諸問題を検討するために、2012年にワーキンググループ(WG)として設置され、さらに本領域の重要性から、2015年から専門委員会のひとつに格上げされました。
 私は2013年4月から委員長を拝命し、委員会のメンバーを中心に歴代の会長や執行部の皆様のご支援を得て、2014年2月には「医系大学・研究機関・病院のCOIマネージメントガイドライン」を、2015年2月には「研究者主導臨床試験の実施にかかるガイドライン」を公表させていただき、会員施設にけるCOIの在り方、臨床研究の在り方を提案させていただきました。また、この分野の問題点を共有するため、文部科学省、厚生労働省、薬業会などの関連外部団体との意見交換を積極的に進めて参りました。
 今年度の本委員会の重要な仕事は、秋にも法制化される見通しである医師主導の臨床研究に関する法律について、その内容を精査し、アカデミアにおける研究が低下しないように対処していくとともに、研究者の立場に立った研究環境の在り方を提案することであると思います。
 COIや臨床研究はアカデミアにいる研究者にとってはとても重要な領域ですが、その在り方やマネージメントは複雑で不明な点が多いので苦労されていることと思います。本委員会は会員の皆様の立場に立ってより良い研究環境の創設を目指した検討を行って行きたいと思いますので、宜しくお願いします。

男女共同参画推進委員会 委員長

男女共同参画推進委員会 委員長

横浜市立大学附属病院 相原 道子 病院長 (皮膚科)
2016年7月、男女共同参画推進委員会の委員長に拝命致しました。
 本委員会は女性医師が継続的に社会貢献を果たすために必要な支援を推進することを目的として津田喬子前委員長のもと、活動をしてまいりました。昨年度は女性が医学研究分野でもキャリア形成ができるよう支援するために、全国調査を行いました。この調査結果は第48回日本医学教育学会大阪大会のシンポジウムで発表致しました。また、本年は大学病院で勤務する医師にアンケートを行い、キャリアデベロップメントに対する意識とキャリアおよびキャリア以外の生活の満足度を調査します。これはどのような支援が研究キャリアの継続に必要なのかを明らかにすることが目的であり、その結果をもとに行うべき活動を計画したいと思います。
 これまでの委員が積み重ねてきた活動をもとに、今後も男女共同参画の充実と推進に努めて参りますので、ご指導、ご支援をよろしくお願い致します。

広報委員会 委員長

広報委員会 委員長

京都大学医学部附属病院 稲垣 暢也病院長 (糖尿病・内分泌・栄養内科学)
全国医学部長病院長会議は全国の国公私立医科大学あるいは医学部の医学部長、病院長で構成され、日本の医育機関における教育、研究、診療に関する諸問題に関して意見の統一をはかり、わが国における医学ならびに医療の改善向上に資することを目的としてさまざまな活動を行っています。一方で、わが国の医学・医療を取り巻く環境は激変しており、そのような中で、本会議の活動は、医療界のみならず、行政をはじめ、国民の皆さまに対して非常に大きな責任を担っています。
 従って、これらの皆さまに、本会議の活動の内容や成果を、ホームページや広報誌、定例の記者会見などを通じて、できるだけ分かりやすい言葉で、正確かつ迅速に、広く広報していくことは大変重要な責務であると考えています。さらに、本会議の方向性やメッセージ、声明などについても、皆さまのご理解が得られるように、出来るだけ広報を通じてお伝えし、見えるかたちで活動を行っていきたいと思います。

被災地医療支援委員会 委員長

被災地医療支援委員会 委員長

山形大学 嘉山 孝正 医学部参与(脳神経外科学)
2011年3月11日の東日本大震災による被災地への医療支援を取 り扱う委員会の創設に伴って、委員長を拝命いたしました。3月 11日の地震、津波、それに伴う福島第一原子力発電所事故が引き 起こした被害は、東北3県以外にも全国に及び、1,000年に一度 と言われるほど規模、被害程度とも大きなものでした。とくに、 阪神・淡路の震災との相違は、津波被害と放射線被害です。町ご となくなり、その跡地には、がれきが大量に堆積し、従来の救急 医学だけではなく、慢性病の管理から栄養面を含む公衆衛生的な 問題まで幅が広い支援が必要なことです。その被害が広域である ため、初期には阪神淡路のように、何も持たずに支援に行った善 意の人々は、周囲に商店もコンビニもない中、為す術がなかった 例が多く認められました。従いまして、長期的で、効率的で、持続性を持った支援が必要です。日本医師会、日本病院協会、日本病院会等と全国医学部長病院長会議が要請を受け、被災者健康支援連絡協議会が創生されました。その経過中、全国医学部長病院長会議が現地からの要求と供給をマッチングする仕事をすることになりました。本委員会は、全国80大学の叡智で被災地の医療支援を行い、更に継続することになっております。全国の大学病院の先生方には多くのご負 担をおかけいたしました。
今回の熊本地震では、本委員会の過去の経験から直ちに行動がとれ、文部科学省のおかげで熊本大学の凍結標本が救われました。今後も設置しておくべき委員会と思っております。
今回、新井会長の下、有事に備え迅速に、長期的に被災大学への応援が出来るようさらに備える心です。全国の医学部、付属病院の先生方のご支援を御願いいたします。

調査解析検討委員会 委員長
 医学部・医科大学の白書調査WG 座長

調査解析検討委員会 委員長

東京医科歯科大学 江石 義信 教授(人体病理学)
昨今、各大学は医学教育の変革の時期を迎え、新しいカリキュラムは旧来の医学部教育から大きく変化しました。特に参加型臨床実習の導入や臨床実習時間の大幅な拡大は、卒後初期臨床研修のあり方を根本から考え直す議論を活性化させています。また、昨今の新専門医制度の混乱を契機に、医師養成における卒前卒後のシームレスな一貫教育を求める意見も強まりつつあります。6年間の医学部卒前教育(文部科学省管轄)、2年間の初期臨床研修(厚生労働省管轄)、3年間の専門医取得に向けた後期臨床研修(各学会管轄)、それぞれが独自に計画され運営されるというこれまでの考え方から、これらをシームレスな一連の医学教育の流れとしてとらえる考え方に変化しつつあります。医学部卒業時に達成しておくべきコンピテンシーと、初期臨床研修中に達成しておくべきコンピテンシーとを、重複することなく一貫した内容にまとめ上げる作業も現在進められています。これは最終的には専門医教育である後期臨床研修へのシームレスな移行を図ることを目的としています。
 独創性が求められる研究とは異なり、教育はそれがいいものであれば「人まね」や「二番煎じ」と呼ばれるような内容でもいっこうに構わないと考えます。研究はそれ自体が競争であり今後の研究の主導権がいつどのように変わるかわかりません。医学教育は本質が競争ではないことから近年の社会情勢のなかでは確実に医学教育のグローバル化が進むものと予測されます。各大学が現在どのような問題を抱え、それをどのような対策をもって解決しようとしているのか、医学教育の現状や各大学の成功体験など、全国レベルの視点で速やかに調査・解析を行い、その結果を全国の医学部・医科大学に提供する白書調査の重要性は今後ますます増加するものと考えています。より正確な調査のためには、全国の医学部・医科大学の皆さまの一層のご協力が不可欠でありますので、今後もこれまで同様ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

カリキュラム調査WG 座長

カリキュラム調査WG 座長

順天堂大学 奈良 信雄 特任教授(医学教育学・血液内科学)
全国医学部長病院長会議による調査研究事業としてもっとも伝統ある医学教育カリキュラムの現状調査を担当する。本調査は、昭和49年(1954年)に開始され、以来2年に一度の割で全国の医学部におけるカリキュラムの実態を調査し、冊子体での報告書を上梓してきた。この調査の目的は、全国の医学部で行われているカリキュラムを調査し、公開することで、わが国全体における医学教育の向上に資することにある。実際、報告書を振り返ってみると、この半世紀の間に医学部教育が確実に進展してきたことを分かる。
 小生は平成23年(2011年)度調査から担当し、今回で4期目となる。この間だけでも医学教育の改革が全医学部で着実に進んでいる。たとえば、医学部教育の中でも特に重要な臨床実習が、時間数・内容ともに改善されてきている。早期体験実習、統合型教育等が多くの医学部で導入され、学生の自己学修が推進されている。研究マインドの涵養にも配慮され、海外との学生交流も活発化している。学生の評価法も進展している。教養教育にもそれぞれの医学部で工夫が凝らされている。こうした現状は報告書で悉に確認でき、各医学部における教育の向上に役立てていただきたい。
 本調査は、全国医学部のカリキュラムを調査し、集約しているわが国唯一のものである。それだけに有益であると自負する。有効に活用していただく上でも、正確な情報の収集が要求される。各医学部関係者には多大なご負担をおかけすることにはなるが、本調査の意義を御勘案いただき、ご協力をお願いしたい。

医療に関する懇談会-日本医師会・全国医学部長病院長会議-委員長

医療に関する懇談会 -日本医師会・全国医学部長病院長会議- 委員長

順天堂大学 新井 一 学長(脳神経外科)
本会議は日本医師会と定期的に会談を持ち、医学・医療の質向上に向けて共通の認識で問題解決に取り組んでいます。医学部新設問題については、昨年に引き続き今回も日本医師会、日本医学会とともに反対の声明を表明いたしました。さらに、新専門医制度については、質の良い専門医の育成を行うと同時に、これが地域の医師偏在を悪化させることのないよう充分に配慮された制度設計になることを、日本医師会と改めて確認したところです。その他、医療事故調査度、地域医療構想など、都道府県の医師会と大学が密に協力しなくてはならない問題も山積しており、本会議としても医師会と手を携え各自治体へ情報を発信し続けていかなければならないと強く感じています。会員の諸先生方のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

地域における医師養成の在り方に関する調査実施委員会

地域における医師養成の在り方に関する調査実施委員会

岩手医科大学 小林 誠一郎 副学長(形成外科学)
本委員会は文部科学省の委託を受け、主に医学部定員増と連動したいわゆる「地域枠」制度およびその効果に関する調査を実施するために発足したものであります。調査内容の関係から、委員には地域医療検討委員会の委員数名およびこの分野に詳しい有識者数名に加わっていただき活動を開始いたしました。
 現在、多くの医学部に設定されております「地域枠」には、奨学金を伴うものと伴わないものなど様々な設定があり、一律に評価することは困難であります。しかし、このような制度に対する全国的で長期にわたる調査が皆無であることを踏まえますと、本調査の重要性は論を待ちません。出来る限り制度の全体をとらえ、長期間にわたる調査を継続し、本制度の有用性・実効性などを明らかにし、改善策などの提言につながるよう努めてまいりたいと思っております。
 また、平成18年度より設定された定員増による地域枠制度と従来からある地方自治体による奨学金を伴う医師養成制度の違いは、大学側の学部教育・卒後教育を通じた積極的関与の有無にあります。このような観点から、次年度以降、医学生個人と地方自治体による医師養成制度自体についても調査を計画しており、両者の比較検討をも本調査の課題の一つとしております。
 各大学におかれましては大変煩雑な回答項目となっておりますが、地域医療を支える医師を養成するという意味合いにおいて、非常に重要な調査となりますことから、お手数とは存じますが、調査に際しましては出来る限り正確なご回答をいただきますようご協力の程お願い申し上げます。

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